Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme

Aozora Bunko

「鷲の子をとっつかまえましたよ、鷲の子を……」

「鷲の子を……」

その胸にかい抱いたところのものを提示するように言いましたから、お銀様が篤とそれを見直すと、それは、ボロボロの風呂敷包にくるんであるとはいえ、中で、生きて動く気色がむくむくと見えました。

「お見せなさい」

「この通りでがす」

彼等は、自慢半分に、風呂敷の結び目を少しはだけて見せると、まだ嘴の黄色くなりかけている一箇の猛禽雛が、幼いながらも猛然として、人を射るの眼を光らして、跳り立とうとしています。

「まあ、どこで捕りました」

「硯石の崖のてっぺんで見つけたから、仕事を休んでとっつかまえましたが、いやはや、これがために一日つぶしてしまった上、命拾いでござんした。ごらんなさい、この通り二人とも、からだじゅう傷だらけ、高い崖から転がり落ちてすんでのことに生命を粉にするところでござんしたよ」

「珍しいものですね」

「鷲の子なんぞは、なかなか捕まえられるもんじゃござんせん、親鳥にでも見つかろうものなら、今度はあの爪で上の方へ……命がけの仕事なんでがすが、でも、親鳥は留守でござんしてなあ」

「そうして、お前さんたち、せっかくつかまえたこの鳥を、これからどうしようというの」