Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme

Aozora Bunko

と、さきほどお雪ちゃんが言った通りに鸚鵡返しをして、

「あの鳥が村へ下りたのは、自分の子を取戻したいために下りたのでございます」

「どうして、そんなことがおわかりになりますか」

と、その以後ばかりを知って、以前を知らないお雪ちゃんには、以後を知らず、以前を体験しているお銀様の言うことが、全くわかりませんでしたけれど、実はこの場合、二人の実見を合わせて、はじめて完全な全体観が出来上るのでありました。お銀様がそれを説明することは雑作もないことでした。

「それはね、ごらんなさる通り、あの大きな鳥は、村里の上を離れないで、村人と追いつ追われつしているでしょう、珍しく鳥の中の王様が人里へ現われたものだから、村の人の騒ぐのは無理はないが、鉄砲の音にも驚かずに、ああして鳥が離れないのは、あれは、村の人に自分の子を捕られたから、それを取戻そうとして覘っているのです、わたしはさきほど、村の人がこの鷲の子を捕ったのを知っていますから、あの大鷲の心持がよくわかります」

「あ、左様でございましたの、それで、自分の子を取戻したいがために、ああして鉄砲の音にも、人の数にも怖れないで、戦っているのでございますね」