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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme

Aozora Bunko

それにあなたばかりが珍しく……」

「おやおや、ヒドクまた嫌われたもんですね、しかし、人生にはまた意外の知己もあるものでね、あながち悲観するにも及びませぬわい」

ひとり、この道庵に於ては大いに同情するところがある、という気前を見せたつもりなんでしょうが、住職はそれを好意に受取って、

「全く御奇特なことでございます」

「わしなんぞは、その日の商売が繁昌しようとすまいと、そういうことを石塔にかこつけて、義理人情を無視するようなことはしない、だがしかし、少なくも貧乏に於ては、安然大和尚に譲らねえつもりだが、自分の口から言うのは少し恥かしいくらいなもんだが、これで江戸の下谷の長者町へ行ってごろうじろ、一部には、なかなか大した人望があるんでね」

そういう自慢がはじまるのを、住職は、やっぱり軽くあしらって、

「それは結構なことでございます」

「貧乏はしても、人望はあるんだよ。それにつけても、安然大和尚ともあるべき人物が、それほど人望を失っているというのは、よくよくのことなんだろう、いったい、どうした因縁なんですかね、不審の至りですなあ」

「その因縁でございます、その因縁には、実はこういう物語があるんでございます、まあお聞き下さい」