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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme

Aozora Bunko

その出しゃばり者とは、まず旧友といったようなところかな、そいつが二人も出て来て、そぞろ心のついている拙者を、あの里へ引張り込んだはいいが、おれを真暗な行燈部屋、ではない、御簾の間といって、相当時代のついた別座敷へ、おれを抛り込んで置いたまま、その二人の奴が容易に戻って来ない、いやに旧友ぶりをして見せはしたが、実は薄情極まるものだ。だがまた、一概に薄情呼ばわりもきつい、あいつらも皆、今日あって明日の知れない命を持っている奴等だから、おれをあそこへ案内して置いて、久しぶりで大いに遊ばせようと思って、外へ所用を済ませに出たのが、万一、その途中、不慮のことでも起って……まあ、そんなことを思いやって、ひとり真暗な御簾の間にくすぶっていたが、宵が過ぎると、この通りの追払われもの、振られて帰るという里の合言葉があるそうだが、追われて帰るんだ。だが、追われるはいいが、その帰り先がわからん、心細い次第のものだ」

さらさらと、少しかすれた声で淀みなく言ってのけて、自ら嘲るようにも聞えたから、轟の源松が、

「いえ、どう致しまして、追い立てるなんて、そんな失礼なことを致す里の習いではございません、おそそうがあってはいけないから、お宿もとまで確とお送り申し上げろと、わざわざわっしを、あとからせき立てて、よこしましたくらいなんですから