Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 319.771 Zeichen · 617 Bildschirme

Aozora Bunko

「変な名だ――これが越前の国とは思わなかったよ」

と言って、兵馬は携帯の地図を取り出して、ひろげて見ているのを、福松がのぞき込んで、

「加賀へ出る道が、すっかり塞がれてしまって、越前へ送り出されたというのも、何かの縁なんでしょう、いっそ、金沢をやめて福井へ行きましょうよ、福井にも、たずねれば知辺はあるわ、福井から三国港へ行ってみましょう、三国はいいところですとさ」

福松はもう、落ち込んだところが住居で、思い立つところが旅路である――そういう気分本位になりきっているが、兵馬はそういう気にはなれない。

「図面で見ると、ここに相当大きな川がある、これが有名な九頭竜川の川上らしい、すると、この川に沿って下れば、三国へ出るのだが――」

「三国、いいところですってね、北国にはいい港が多いけれど、三国は、また格別な風情があって忘れられないって、旅の人が皆そいっていてよ……」

三国小女郎

見たくはあるが

やしゃで

やのしゃで

やのしゃで

やしゃで

やしゃで

やのしゃで

こちゃ知らぬ

福松は口三味線を取って唄に落ちて行きました。

いとし殿さんの矢帆巻く姿

枕屏風の絵に欲しや

「三国の女はとりわけ情が深くって、旅の人をつかまえて放さないって言いますけれど、わたしがついていれば大丈夫、三国へ行きましょうよ、北国情味がたまらないんですとさ。