Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

「なんだこの野郎、もう一ぺん言ってみろ」

「暗闇の恥を明るみへ出さずとも」

「さあ、また承知ができねえ」

「そうお怒りなすっちゃ話ができません」

「暗闇の恥とはなんだ、さあ仙公、いつ俺が暗闇の恥を明るみへ出した、さあ、それを言ってもらいてえ」

「だって先生、この十八文……」

「十八文がどうしたと言うんだ、俺は十八文の医者に違えねえ、十八文が十八文と言うのがなんで恥だ、さあ、それが聞かしてもらいてえ」

「そう理窟をおっしゃっちゃ困ります」

「なにも理窟を言うわけじゃねえ、十八文が十八文で、十八文で暮らしを立てて、その十八文の中からチビチビ貯めて、それで伊勢参りに来たんだ、それを思うと十八文様々だ、有難くって涙が溢れらあ、十八文のおかげでこうして俺は伊勢参りにも来られるし、うまい酒の一杯も飲めようというものだ、その冥利を思えば十八文様に黙っていちゃあ済まねえ、それだから提灯へおうつし申して御一緒に大神宮様を拝ませようという了簡なんだ、それを貴様は情けねえの、あたじけねえの、ケチをつけやがって、承知しねえからそう思え」

「それはそれに違いありませんがね先生、そう物事をアケスケにやってしまっては実も蓋もありませんね、たとえ十八文にしたところで、百両百貫のような面をして……」