Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

そぞろに信頼の念を高めてしまいました。

「おい、お爺さん、この人をこうして押えておいで」

道庵先生は小男を半分起して、そのブラリとした左の手を持って腋の下へ指を当てがい、下の方へ締めつけると、ブラブラしていた手は忽ちもとのようにひっかかります。

懐中紙入を出すと、一挺の剃刀のようなものを引き出して、それで身体のあちらこちらを一寸二寸ずつ、スーッスーッと切って廻る。

「お爺さん、手拭を持っているかい、その手拭を河原へ行って濡らしておいで、絞らないでいいよ、それから、足へ捲く布が欲しいな、その三尺で結構、ナニ、晒を持って来たって、そんならなお結構」

道庵先生は折れた右足の脛を晒で捲く、濡らして来た手拭を頭と顔へ捲いて肩井を揉んで背を打つと、

「うーん」

「そうら生き返った」

「生き返りましたか」

「早く家へ連れて行って寝かしておけ、明日また俺が行ってやる」

「有難うございます、明日も来て下さいますか」

「行ってやるとも」

「有難うございます、大湊の船大工で与兵衛とお尋ねになれば直ぐおわかりになりますから」

「大湊の与兵衛……よし来た」

「それから先生、わたしがこうしてここで先生のお世話になったことはどうぞ御内分に。