Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
「そりゃいる、人はいるにはいるがな」
「さあ、その人が男か女か、若い奴かまた老人か、それがわかるか」
「そりゃ男だ」
「男なら幾歳ぐらいで、侍か町人か、または百姓か職人か」
「そりゃ侍よ」
「はてな、それではあの葛籠を何と了簡した、井桁の朱漆の葛籠よ」
「あの中か、ありゃあ女物よ、あの中には女物が入っている」
「えらい! よく届いた。葛籠の中には女物で金目の物が入ってる、そうしてみると、いよいよわからなくなる」
「それを今、俺も考えているところだ、紙張の中に武士がいて、紙張の外には女物の葛籠ということになると、この判じ物がむずかしい」
「第一、わざわざ紙張を吊らせて寝るということからがおかしいけれど、あの寝様を見るがいい、ああして壁へも障子へも寄らず真中へ寝たところが心得のある証拠だ、ただものでは無え」
「どうだ一番、あの紙張の中と、葛籠の中、鬼が出るか蛇が出るか、俺とお前の初のお目見得にはいい腕比べだ、天竜寺の前芸にひとつこなしてみようじゃねえか」
「そいつもよかろう」
「それでは籤だ」
がんりきは早速、紙で籤をこしらえる。七兵衛が短いのを引いて、がんりきが長いのを引く。