Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

「わたしは、お前が古市でお役人につかまって、あの時にもう殺されてしまったものとばかり思っていたのよ、よく逃げられたねえ。それでお前、わたしがこっちへ来たということがわかって、そうしてわたしの後を追って来たのだね、ほんとにお前は神様のような犬だよ。そうしてお前、あの米友さんはどうしたい、あの人の行方を知ってるでしょう、話してお聞かせ、いえ、連れてっておくれ」

ムクが犬でなかったら、この場合に語りつくせぬ物語があるのでしょうけれども、いかに聡明であっても人でない悲しさには、あれから後の話を一言も語って聞かせることができません。

「お前が来てくれれば、もうわたしは死ななくてもよい、もう一足お前が遅かろうものなら、わたしは死んでしまっていたのだよ、きっとわたしのお母さんが、まだわたしを死なしたくないと思って、そうしてお前を助けによこしたんだね。お前は陸を来る、わたしは海を来て、この辺で下りようとは思わなかったのに、それをお前が尋ね当てて来るなんて、ほんとうに切っても切れない因縁があればこそでしょう、やっぱりお母さんのことを考えていたから、その引合せに違いない」