Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
江州女のことは存じませんが、この紀州の女というものは、なかなかその、執念の強いものでございますよ」
「まあ、それは怖いことでございます」
六助が、あまり力を入れて話すので、お豊は少し笑いかけると、
「いや、笑い事じゃござんせん、全く以て昔から今まで紀州の女は、執念深いで評判じゃ、いったん思い込むと、それ鬼になった、蛇になった」
六助は額のところへ指を出して、蛇になった恰好をして見せますから、なおおかしいので、お豊は、
「ホホ、それでは紀州の娘さんは、お女房さんには持てませんね」
「それは男の出様次第さ、なんでもかでも蛇になるというわけではございませんよ」
「そうでしょうとも、そういちいち鬼になったり蛇になったりされてはたまりませんね」
「そうとも、そうとも、みんな男の出様次第なんだよ。つまり、そのくらい執念が強いのだから、可愛がられると、また無茶苦茶に可愛がられる」
「それも危のうございますね」
「ナニ、この危ない方は、ずいぶん危なくなってもよろしいのでございます」
「ハハ、わしらもそんな危ない目に遭ってみたい」
聞いていたものは一度に笑い出したが、六助だけは大まじめ、