Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
甘んじているおれの身も、またおかしなものかな。おれは女というものではお浜において失敗った、お豊においては失敗らせた、東海道を下る旅、道づれになったお絹という女、あの女をもまた、おれはよくしてやったとは思わぬわい。おれは女に好かれるのでもない、また嫌われるのでもない、男と女との縁は、みんな、ひょっとした行きがかりだ、所詮男は女が無くては生きて行かれぬものか知ら、女はいつでも男があればそれによりかかりたいように出来ている。恋というのは刀と刀とを合せて火花の散るようなものよ、正宗の刀であろうと竹光のなまくらであろうと、相打てばきっと火が出る、一方が強ければ一方が折れる分のことだ。おれをここまでつれて来て湯に入れてくれる女、それはあの女の親切というものでもなければ色恋でもなんでもない、ちょうどあの女が夫を失うて淋しいところへ、おれが来たから、その淋しさをおれの身体で埋めようというのだ、おれが山家の樵夫や炭焼でない限り、それであの女の珍らしがり方が多い分のこと。しかしおれには人の情を弄ぶことはできない、親切にされれば親切にほだされるわい。いっそ、おれは、あの女の許へ入夫して、これから先をあの女の世話になって、山の中で朽ちてしまおうか」