Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
大門口の播磨屋で、二合の酒にあぶたまで飯を食って、勘定が百五十文、そいつがまた俺には忘れられねえ味合だ」
「権六、どう考えてみても、どのみち金だな、金が欲しいな」
「それに違いございません、色と金、二つにわけて申しますが金があっての色でございますよ、金さえありゃあ……」
「金が欲しいな」
「金さえあれば、殿様をまた昔の殿様にしてお目にかけますがなあ」
「金があれば、権六を昔の権六にしてやるのだが」
主従はまた面を見合せる。
「金というやつは、こっちでのぼせればのぼせるほど向うが逃げて行く、上手に使える奴のところへは出て来ないで、薄馬鹿のような奴を好いてウンと集まる、始末の悪いやつだ」
「あるところにはある……もんでございますが、無えところには逆さに振っても無え」
「あるところにはある……権六、そのありそうなところを知ってるか」
これは別に意味がありそう。
「ありそうなところ……とおっしゃいましても、そりゃまあ、ありそうなところには……」
「甲州は金のあるところだ」
「そりゃ、どこにしましても、あるところにはありますな、甲府も御城内の御金蔵へ参れば唸るほどお金もございましょうけれど、そりゃあるだけのことで、よし御金蔵で金が唸って悶掻死をしていようとも、手を出すわけにはいきませんからな」