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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

「なるほど、うむ、その槍が……」

「こういう品は今時、この山国でもなければ滅多には出て来ないわい、いざ神尾殿、よく穂先から込の具合まで、鑑定して御覧あれ」

竜之助はその槍の穂先を、擬いの神尾主膳の方へ突きつける。

「なるほど、これは見事な槍、近頃の掘出し物、なるほど」

「御所望とあらば進上致す」

「いかにも珍らしい槍、頂戴して甲府へのみやげにしたい」

「それはお安いこと、進上致そう。その前に一応の鑑定が所望」

「いや、我々には目が届かぬ、貴殿の御鑑定では?」

「目のあいた神尾殿に鑑定の届かぬものを、目のない拙者になんで鑑定ができよう」

「しからばこのまま頂戴致す、誰かこの槍を頂戴して床の間へ飾れ」

擬いの神尾主膳に附添いの者共はみな集まって来たし、この家の主人や婢僕までもみな廊下のところに、そっと様子を見に来ている。その向うには、望月家を初め、土地の古老たちまで面を並べて怖る怖るこちらを見ています。

「いや、神尾殿、槍は貴殿に進上致すが、貴殿の方から拙者も頂戴致したいものがある、なんとお引替え下さるまいか」

「この槍と引替えに何を御所望かな」

「拙者には別に望みはないが、もとこの槍は望月家秘蔵の槍、よって望月家へ相当の謝礼をしてもらいたい」