Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
血に染んだ脇差を振り廻して表へ飛んで出た。
忽ちの間に湯元村をひっくり返すほどの騒ぎとなった。
金蔵が血刀を引っかぶって通りへ飛び出して、
「お豊、兵馬」
と名を呼んで二人を求めんと狂い廻る。兵馬はこの時、こんなこととは知らずに神木屋というのへ宿を替えて、その朝は、昨夜のあの護摩壇へ行こうとして大師堂の傍まで来たのであったが、不意に火事よという声で振返って見ると、すぐ眼の下の、室町屋のあたりから黒煙が渦をまく。
兵馬も宿には大事のものが残してないではない。心にかかるからそのまま引返して湯元へ来ました。
火事は室町屋から出たので、今しも台所を吹き貫いて、二階の廊下を焼き抜いて、真紅の炎がメラメラとのぼる。
兵馬は神木屋へかけ戻って、店の若い者と一緒に始末をしている。
「室町屋の若主人が、急に気がふれ出した……」
兵馬は合点した。あの金蔵という奴が荒れ出したな――こうと知ったら、もう少し手厳しく戒めておけばよかったと思いました。
けれども、金蔵は三輪でやらなかったことをここでやるのですから、どのみち金蔵としては、やるべきことをやってしまいました。お豊もまたあの時、金蔵を捨てるはずのを今ここで実行したものですから、お豊がなくなって金蔵の執念が勃発するのはあたりまえのことでありました。