Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
かざり車や、御車や、御室あたりの夕暮に、花の顔みるたのしみも……
歌でさえ、この通り花やかなものでございましょう。それにあなた、あの子の唄う間の山節の文句と言ったら、
夕べあしたの鐘の声、寂滅為楽とひびけども……
こうなんでございます、まるでお経ではございませんか、合の手にはチーンとか、カーンとかお鉦を入れたくなるではございませんか」
「うむ、それそれ、その夕べあしたの鐘の声というのよ、それがほんものの間の山節ということじゃ。今は廃れたという話だから、せっかく来ても聞けるか聞けないかと、心配をしながら来てみたのじゃ。なるほど伊勢音頭も花やかでよい、花やかで面白いけれども、それ数奇者には得て癖がありがち、家に容貌なら品行なら申し分のない女房を持ちながら、かえってその女房より容貌も位も十段も劣った女に溺れて、迷い込む者もあるものよ」
「左様におっしゃれば、そのようなものでござりましょう、殿様方もさだめて左様なお物好きでいらせられればこそ、お江戸の美しい花にもお見飽きあそばして、古市くんだりまでこうしてお調戯にお下りあそばしまする、鯛も売れれば目刺も売れる、それで世の中は持ったものでございますね、よくしたものでございますよ。