Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme
よ。相当の身分ある者が、微行でいくらも見に来ています。昨日はまたあれで思いがけない人を見出した、多分そうだろうと思ったが、見直そうとしている間に消えてなくなったが、あの男をあんなところで見かけようとは意外千万」
「誰ですか」
「あなたも御存じでしょう、番町の駒井能登守」
「エ?」
不平満々で横を向いて絵本の空読みをしていたお絹が、この時、思わず向き直ると、福村が、
「甲府の勤番支配をしていた男、神尾主膳と喧嘩をしたとか、しないとかいう男……甲府をしくじってから切腹したとか、行方不明とかいわれていた駒井の姿を、ちらとあのとき見かけたので、拙者にはグッと思い当ったことがあるのだ。ははあ、女軽業の親方お角のうしろにはあの男があるのだな、して見ると、あの時分、お角が柳橋あたりで、専ら由緒ありげな人物とあいびきをしていたという噂が、ぴったりと当てはまる。虫も殺さぬような面をして、あれで駒井もなかなかの食わせ者だが、これを擒にしたお角の腕も確かに凄い。いやまた腕の話になって恐縮」
福村は腕を枕にゴロリと横になる。お絹は相変らず絵本の空読みをしている。ところへ女中が手をついて、