Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme

Aozora Bunko

とはいえ、一団の人、いずれも仮面をかけているから、品格のほども、年配のほども、一切わからない。狐狸妖怪の世界か、それとも人間か。

お銀様が思い乱れている時に、不意に轟然として、山谷をうごかす一発の銃声が起りました。

この鉄砲の音はいずれから起ったかわからないが、その一発の音が起ると、さしも昼を欺くほどに焚かれていた篝火が、ほとんど一度に掻消され、同時に歌舞音曲の賑いはパッタリとやみ、人が闇中を右往左往にうごめき出す。ただその右往左往にうごめく人が、枚をふくんだ夜討のように、一言も声を立てないで、踊りの庭と幕屋の内外を走り廻り、物を掻集め、ひきほどきひきむすんでいる体は、まさしく隊を組んでこの場を走ろうとする形勢であります。

お銀様だけは、どうすることもできません。幸か不幸か忘れられていました。眼前の幕屋でさえも、手早く引きほごされて、荷ごしらえをされる有様なのに、忘れられたお銀様は、ただ怖ろしい夢の中で、走れない人のように気を焦立つけれども、この場合、助けを呼ぶのが利益か不利益かはわかりません。すべてが沈黙して暗中にどよめいている時。

つづいて山谷にこたゆる第二発目の鉄砲。