Japanische Klassiker mit Furigana
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たいへいようまじょう
太平洋魔城
海野 十三
Lesen Sie 太平洋魔城 (たいへいようまじょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.147 Zeichen · 187 Bildschirme
「ですけれど、相手は吸血鬼です」
といった。
「名誉ある海底要塞の潜水隊員が、吸血鬼ぐらいで、こわがっていてどうするんだ。よし、おれがいって、正体を見とどけてやる」
太刀川は、きっぱりといった。
ふしぎな顔
海底の吸血鬼?
じょうだんではない。
太刀川青年は、どんどん奥にふみこんだ。
隊員たちは、それを見おくると、急におそろしくなったとみえ、あわてて外へにげだした……
太刀川は、べつに吸血鬼の正体をしらべたり、とらえたりするつもりはなかった。潜水隊員から、はなれるのは今だと思ったので、
「おい、吸血鬼、でてこい」
とむしろ、おかしさをこらえながら、沈没商船の奥へふみこんでいった。
奥は、なるほどひどくやられていた。さいわい、途中で、隊員のおとした水中灯をひろったので、それをかかげてみると、鉄板でつくった船腹が、十メートル四方も、ふきとばされ、そのあとが、まるでつきだした屋根のようになっていた。
「あ、あぶない」
太刀川は、足もとの砂がぐらぐらと、動きだしたので、びっくりして腰をおとした。水中灯をさしつけてみると、例の屋根の下が、すり鉢状の形に大きく深くえぐりとられている。