Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

たいへいようまじょう

太平洋魔城

海野 十三

Lesen Sie 太平洋魔城 (たいへいようまじょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.147 Zeichen · 187 Bildschirme

Aozora Bunko

「あのステッキがあればなあ」

日本を出発するときに原大佐からもらったステッキを彼はおもいだした。クリパー艇が沈没するまでは、たしかに持っていたが、海底要塞の中にすいこまれてからこっち、ステッキはどこへいったか行方がしれないのだ。

ぬけ出すか!

今では、それさえ思いもよらないことになってしまった。

太刀川が、腕をくんで思案にくれている時である。

部屋のすみっこに積んである空樽が、人も鼠もいないのに、ぐらぐらとうごきだした。

秘密のぬけ穴

うごきだした樽は、ひょいと横にのいた。すると、そのあとにあいた穴から思いがけない人の顔があらわれた。まっくろな顔だった。原地人だ!

原地人は、穴から出て来ると音をしのばせて、こっちへはいだした。と思うと後をふりかえって、手まねきをするようであった。すると、また一人、その後からあらわれた。長いひげをはやした東洋人の顔。

つづいて、第三の顔があらわれた。これは白人だ。

その時であった。太刀川時夫が気がついて、がばとはねおきたのは。

彼は、とつぜん身近に、人の気はいがしたので、はねおきて、その方をじーっと見つめた。すると、天からふったか地からわいたか、部屋のすみっこに三つの思いがけない顔が、こちらを見ている。