Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かのうせいのぶんがく
夫婦善哉
織田 作之助
Lesen Sie 夫婦善哉 (かのうせいのぶんがく) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.834 Zeichen · 94 Bildschirme
なけなしの金をはたいたのか、無理算段したのかいずれにしてもあまり余った金ではない証拠に、為替に添えた手紙には、いずれも血の出るような金を手ばなす時の表情がありありと見え、どうぞよろしくと、簡単な文句にも十二分の想いがこもっていた。やっと五百円だけ工面しました。残金百円はあと十日以内に何とかして送金します故、何とぞ支店長に任命のほどを……と、あわれなまでにあわてて送金して来た向きもあった。
そうして集まった金が一万八千円ばかり、これで資金も十分出来たと、丹造は思わずにやりとしたが、すぐ渋い顔になると、
「――まだちょっと足りぬ」
気味のわるい声で呟いた。
「……いっそのこと、保証金を八百円にすればよかった」
と、丹造は頭をひねった。間もなく、彼は三十軒の支店長へ手紙をだして曰く、――支店の成績をあげるためには、それ相当に店舗を飾る必要がある。この意味に於いて、総発売元は各支店へ戸棚二個、欅吊看板二枚、紙張横額二枚、金屏風半双を送付する。よって、その実費として、二百円送金すべし。その代り、百円分の薬を無代進呈する。
……いきなり二百円を請求された支店長たちは、まるで水を浴びた想いに青く濡れた。