Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かのうせいのぶんがく

夫婦善哉

織田 作之助

Lesen Sie 夫婦善哉 (かのうせいのぶんがく) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.834 Zeichen · 94 Bildschirme

Aozora Bunko

やっと返事が来たかと思うと、請求したくば、売り上げをもっと挙げてからにしろという文面だ。

そして、いきなり店員を遣って、支店長の外出中を襲わしめ、大事の商売を留守にして、外出とは何ごとか。それで支店長の責任が果せると思うのか。そんなありさまだから、成績があがらぬのだと、不意に逆ねじをくわせる。なお、売上台帳を調べて、難癖をつけるのだ。

例えば、背に腹はかえられず、困窮のあまり、つい台帳をごまかしたり、売上金を費消(――といっても、その中から固定給や家賃を無断借用しているだけのことだが、形式上は費消だ)しているのを発見すると、もうそれだけで、十分馘首の口実にも保証金没収の理由にもなるのだった。

こうして、追っ払われた支店長は二三に止まらず、しかも、悪辣なる丹造は、その跡釜へ新たに保証金を入れた応募者を据えるという巧妙な手段で、いよいよ私腹を肥やしたから、路頭に迷う支店長らの怨嗟の声は、当然高まった。

ある支店長のごときは、旅費をどう工面したのか、わざわざ静岡から出て来て、殆んど発狂同然の状態で霞町の総発売元へあばれ込み、丹造の顔を見た途端に、昂奮のあまり、鼻血を出して、