Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おんなのいっしょう

女の一生

森本 薫

Lesen Sie 女の一生 (おんなのいっしょう) von 森本 薫 (もりもとかおる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.068 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

と合唱しながらどんどん入ってくる。

ふみ みんなすっかり夢中のようね。むやみに提灯をふり回してるわ。

栄二 夢中にもなるさ、旅順の陥落は去年の七月から待ってたんだ。何処の町内でも三月も前から高張りや小旗の用意をして今日の日を待っている。あんまり何時までも発表がないもので癇癪起して折角造った提灯や旗を燃しちまったなんて話もあるくらいだ。

ふみ まあ、そうすれば旅順が早く落ちるとでも思うのかしら。

栄二 そりゃ知らんよ。お前だって帯がうまく結べないからって鏡を放り投げたりするじゃないか。

ふみ ふふふ。私、思い切って大きな声で歌ってみたいな。何だか胸がどきどきするようよ。

栄二 僕もそうだよ、号外みた時手が震えて止まらなかった。明日の晩、提灯行列に出てみようかな。

ふみ 提灯の灯って近くでみるより遠くからの方が綺れいね。そんな気しない?

栄二 うちは高台だから尚よくみえるのさ。

ふみ 火の帯、火の波、火の流れ、姿のみえない所から軍歌が地響のように湧き上ってきて……ほら、又聞える。身体全体を揺り動かされるような気がするわ。万歳、万歳、万歳……。

しず、章介(その弟少し跛足)