Japanische Klassiker mit Furigana
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じょゆうのおや
女優の親
岸田 国士
Lesen Sie 女優の親 (じょゆうのおや) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.203 Zeichen · 7 Bildschirme
まだ/\堅気でない商売の部類にはいつているようだ。これがいけないのだ。客商売とか、水商売、人気商売というような観念が、いまでも芝居の世界の一つの常識になつている。それに対して僕の子供などは多少反撥しているようだ。これからの役者は、謙虚な態度で勉強するということとは別に、自ら恃むところがなければならぬ。だから、卑屈になることを極度にきらいながら、様々に自分の美質を伸ばし、俳優として、立派な成長をして来た人は新劇の畑に既に少くないのである。
初めに『夜の向日葵』の舞台を楽しく観たと書いたが、しかし、のん気な気持ちでいたわけではない。三島君の芝居だからとか、子供が出ているからということではない。私はだいたい芝居をのん気な気持ちで観たことがない。文学座の場合とは限らず、客席から舞台を観ていて、自分を忘れるというような経験がない。時によると、僕は芝居が嫌いなのじやないかと思うことがある。芝居を観て楽しめない僕が、どういうわけで脚本を書くのか――と、僕に近い仲間たちは思つているのではないだろうか。僕が芝居を書くのは不思議だ。僕の芝居に対する愛情が一体どこにあるのか、それがつかめないという人もある。