Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じょせい

女婿

佐々木 邦

Lesen Sie 女婿 (じょせい) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.954 Zeichen · 43 Bildschirme

Aozora Bunko

と言って、清之介君は昨夜のように両手で頭を抱えた。

少時すると笠井君は清之介君が眠ってしまったのに気がついた。時計を出して見ると、もう十時過ぎていたから、

「原さん、原さん」

と呼んだ。それでも正体がなかったから、肩に手をかけて揺った。

「電話は要りません」

と清之介君は寝呆け声を出した。

「電話じゃないです。もうソロ/\出掛けましょう」

「私の立場を察して下さい」

「腰が立たないのか知ら? 随分飲んだから」

と笠井君は呟いた。

清之介君は笠井君に送られて十二時頃に家へ帰った。妙子さんは無論介抱に如才なかった。翌朝出勤した時、清之介君は辻村君その他十数名と共に支配人室から重役室へ呼び出された。それは定期の昇給だった。しかし一躍課の主席に栄進したには尠からず驚いた。尤も辻村君は課長に出世した。先の課長は大阪の支店長に栄転し、順当ならその後を襲う筈の為近さんという老人が勇退して、次席の辻村君が課長に抜擢され、三席の清之介君が主席へ飛び上ったのである。主席は課長級とあって会社から電話を引いて貰える。清之介君は一昨日の晩のことがあったので、それとこれと何か関係があるように気を廻したが、一月前から幹部の間に定っていたことゝ承知して寛いだ。