Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おんなきゃく
女客
泉 鏡花
Lesen Sie 女客 (おんなきゃく) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.052 Zeichen · 16 Bildschirme
」
と我儘らしく熱心に言った。
お民は言を途切らしつ、鉄瓶はやや音に出づる。
「謹さん、」
「ええ、」
お民は唾をのみ、
「ほんとうですか。」
「ほんとうですとも、まったくですよ。」
「ほんとうに、謹さん。」
「お民さんは、嘘だと思って。」
「じゃもういっそ。」
と烈しく火箸を灰について、
「帰らないでおきましょうか。」
五
我を忘れてお民は一気に、思い切っていいかけた、言の下に、あわれ水ならぬ灰にさえ、かず書くよりも果敢げに、しょんぼり肩を落したが、急に寂しい笑顔を上げた。
「ほほほほほ、その気で沢山御馳走をして下さいまし。お茶ばかりじゃ私は厭。」
といううち涙さしぐみぬ。
「謹さん、」
というも曇り声に、
「も、貴下、どうして、そんなに、優くいって下さるんですよ。こうした私じゃありませんか。」
「貴女でなくッて、お民さん、貴女は大恩人なんだもの。」
「ええ? 恩人ですって、私が。」
「貴女が、」
「まあ! 誰方のねえ?」
「私のですとも。」
「どうして、謹さん、私はこんなぞんざいだし、もう十七の年に、何にも知らないで児持になったんですもの。碌に小袖一つ仕立って上げた事はなく、貴下が一生の大切だった、そのお米のなかった時も、煙草も買ってあげないでさ。