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Japanische Klassiker mit Furigana

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おんなごころのつよければ

女心の強ければ

豊島 与志雄

Lesen Sie 女心の強ければ (おんなごころのつよければ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.011 Zeichen · 94 Bildschirme

Aozora Bunko

千代乃と兄の松木恵一との姓が異ってるのは、千代乃は母方の三浦姓をついでるからだとのこと。また、柿沼治郎には本妻があって、もう長年、肺の病気のため、どこかの療養所にはいってる由。その本妻の没後には、柿沼は千代乃と正式に結婚する約束になってる由。

辰さんはずけずけと口を利いた。

「松月館も、先代までは盛んなもんでしたよ。それが、今はあの通り、まあ三流どころになったもんだから、旦那がやきもきなさるのも無理はありませんや。」

やきもきの内容というのは、つまり、若月という、家は小さいが一流の旅館が、内々で売り物に出てるのを、柿沼外数名に出資させて、買収しようとかかってることらしい。

そういう商売上の事柄は、長谷川にとっては興味もなく、秋茄子の話や大根の間引きの話の方が、よほど面白かった。

辰さんは不平を言った。

「奥さんも訳がわからん。お客さん一人の時は、泊りに来ないでいいと言っといて、御亭主が見えるというと、またわたしを泊らせるんですからなあ。もっとも、用もふえたがね……。」

そんな何気ない言葉に、却って、長谷川は虚をつかれるような思いがした。一方、やけくその気持ちも動いた。