Japanische Klassiker mit Furigana
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こうい
好意
豊島 与志雄
Lesen Sie 好意 (こうい) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.059 Zeichen · 40 Bildschirme
「私少しも知らなかったものですから、あなたにお聞きしてからと思いましたけれど、河野さんがあんまり仰言るので、何だかお気の毒のような気がしまして、一時お預りしておきましたが、どう致しましょう。受取っても宜しいでしょうか。」
吉岡は差出れた洋封筒をちらりと見やって、それから眉根をしかめたまま考え込んでしまった。その様子が敏子さんの腑に落ちなかった。だいぶ待ってから、低い声で尋ねかけた。
「他に何か訳がありますのですか。河野さんはただあなたから借りたのだと、それだけしか仰言いませんでしたが……。」
「一体河野君はお前にどんなことを云ったんだい。」
それで敏子さんは河野から聞いたことを――八百円の事件を――吉岡に話した。が吉岡は、そんな話はどうでもいいという風に、彼女の言葉を遮って尋ねた。
「どういうつもりで河野君は、今時分そんな金を拵えて返しに来たのか、そして僕には何とも云わないで、お前にそっと渡していったのか、そんなことについては何とも云ってやしなかったのかい。」
「いいえ別に……。ただあの時助けられたお影で、今はどうにか生活が立つようになったのだから、あなたにも安心して頂きたいと、そんなお話でしたわ。