Japanische Klassiker mit Furigana
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こうい
好意
豊島 与志雄
Lesen Sie 好意 (こうい) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.059 Zeichen · 40 Bildschirme
まあいいや、吉岡に逢った上で……そう私は決心して、病室へ通った。
その時私は幸にも、ロシアやドイツやスウィスあたりの、人形や木彫の玩具などの画帳を一つ見出して、吉岡の無聊を慰めるためにと持って来ていた。で何気なく病室にはいっていって、それを吉岡の枕頭に差出した。
「一寸面白いものが見当ったから持って来たよ。」
「そう、有難う。」
吉岡は私の方をちらと見やって答えたまま、画帳には手も触れなかった。
「気分はどうだい。」
「うむ。」
曖昧な返事をして、私の方を見向きもしなかった。
その不機嫌な様子よりも、何だかじりじりしてるらしい顔付に、私は注意を惹かれた。もう十日ばかり食慾不振で、僅かな流動食しか取っていないので、眼が凹み頬の肉が落ちてるのは当然だが、その顳のあたりに蒼白い筋が浮いて、びくりびくり震えていて、一寸した衝動にもそれが手足の先まで伝わってゆき、神経質な痙攣的な震えとなってゆきそうだった。こんな風じゃとても駄目だと私は思った。そして暫く黙ってた後に、早く退出して用件を敏子さんに返上しようと考え初めた。
その時、吉岡は不意に看護婦の方へ呼びかけた。