Japanische Klassiker mit Furigana
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こうい
好意
豊島 与志雄
Lesen Sie 好意 (こうい) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.059 Zeichen · 40 Bildschirme
この数日間の経験から信じない。皆が寄ってたかって、君はもう二三日しか生きられないと云っても、僕はあくまでも生きるという意志を持ち続けてみせる。僕は初め、河野君だけはそういう僕の味方であると思っていた。然し今では……。」
云いかけて彼は喉をつまらしてしまった。私は先程から、私の言葉が一寸挾まった間の休息の後、彼の声の調子がすっかり変ったのに気付いていた。軋るような引きち切るような声音になったばかりでなく、言葉の一つ一つが余韻の連絡なしに別々に出てきた。私は何だか恐ろしくなって、もう云い止めさせようと思ってるうちに、彼の言葉がぷつりと途切れたのである。喫驚して顔を挙げると、彼は眼をぎらぎら光らして息をつめていた。はっと思って私が手を出そうとしたとたんに、激しい咳の発作が起った。横向きに上半身をくねらしてるのへ、私は手を添えてやった。暫くは夢中だった。
すぐに看護婦がはいって来た。やがて敏子さんもやって来た。痰吐の中に可なりの量の血痰が吐き出され、水薬で含嗽がなされ、枕が高められ、額に氷嚢がのせられ、そして吉岡が眼をつぶって仰向してる間に、私はいつしか次の室に退いて端坐していた。