Japanische Klassiker mit Furigana
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つまのざ
妻の座
壺井 栄
Lesen Sie 妻の座 (つまのざ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 82.695 Zeichen · 165 Bildschirme
事態がはっきりすれば閑子は、やっぱり小説家なんてものはという古くさい考え方でしか理解できない女であることも悲しかった。いわゆる品行方正を金鵄勲章のように大事がって四十までいた女、恋愛を不浄のようにきめていた女、自分の結婚が恋愛から出発したのではなく、古い形式の貰われ嫁であることを誇りに思っているような女、だから閑子は野村の心がつかめないでいるのだ。そんな女を、いくら野村に子供があるとはいえ、さしむけたことがミネはもう、身の置きどころもないまでに悔まれた。野村の貞子への手紙は、その後悔の上に恥かしさ辛さをまで加えられた。ミネは涙をこぼしながら、悠吉にでも口説かねばおさまらなかった。
「ね、野村さんは、この問題が閑子の不器量などということではないといってるけれど、そして、まさかそれだけではないと私も思うけれどさ、やっぱりそれが大きな原因だと思う。だって、はじめに野村さんは、閑子をケチンボの妹に似ているっていったでしょ。本当はあのとき、私が突っぱね通せばよかったのよ。だけど、そのときはもう、閑子の気持はすっかり野村さんへ行ってるんだもの、仕方がなかった。