Japanische Klassiker mit Furigana
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つまのざ
妻の座
壺井 栄
Lesen Sie 妻の座 (つまのざ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 82.695 Zeichen · 165 Bildschirme
私さえ努力すればうまくゆくことだと気がついたの。私、野村にたのんでみる。」
この前より事態は、全く変ってきていることさえ閑子は分らないのだろうか。しかしミネは、こんな積極的な閑子をみたことがなかった。一生懸命なのだ。野村から返事がないとなれば、子供にすがるしかよりどころない閑子なのだ。いくら平凡な閑子だとて、このくらいのさわぎはせずにいられないのだろう。残っていた荷物を全部揃えて出かける閑子を、ミネは駅まで見おくってやさしい声でいった。
「あたってくだけろっていうから、やってみるのね。やるだけのことをやってみなくちゃ、閑ちゃんも納得できまいから。大たい、あんまりはたで膳立てしすぎたようだものね。あんたにすりゃ、そう思うでしょう。それでだめなら、あんたもあきらめがつくでしょう。そのときは元気を出してさっさと帰ってらっしゃい。世間は広いんだから。」
ミネは、不体裁な閑子の戻りぶりを幾分かでもおぎなおうと、駅前の八百屋でリンゴとみかんを買って子供たちにもたせた。
「私、ちっとやそっとのことでは戻ってこないつもり。出てゆけといわれてもそうなったらがんばるつもりよ。