Japanische Klassiker mit Furigana
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ふじんとぶんがく
婦人と文学
宮本 百合子
Lesen Sie 婦人と文学 (ふじんとぶんがく) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 180.792 Zeichen · 351 Bildschirme
と日記の文章でよめば、みやびいているようだけれども、二十一歳の一葉の胸へじかにこたえた言葉できけば、お前がほんとに意久地なしで、ハキハキしないから、親子三人この始末じゃないか、という次第である。
心も物もせっぱつまりきった七月になって一葉は遂に一つの決心をかためた。それは、これまでのように小説でたべてゆこうという考えをすっぱりとすてて、心機一転、糊口のために商売をはじめることにきめたのである。
その前後、小説の註文が全くなかったというのではなくて二十六年の二月には金港堂(『都の花』出版書肆)から「歌よむ人の優美なることを出し給へ」と註文され、同じく四月には歌入りの小説というものを請われている。本屋のそういう註文ぶりを一葉はいやがって「いと苦しけれ」と云っている。『都の花』には前の年に書いた「暁月夜」をのせただけであった。
家のため身のすぎわいのためと思って書き始めた小説だが、生計的に窮まったこの時分「かつや文学は糊口のためになすべきものならず」と、はっきり云っている一葉の態度は、毅然たる芸術家の気魄として多くの評伝家に称讚しつくされて来ている。しかしその考えかたにはまだ追究さるべき文学上の問題がふくまれていて、糊口のためにならない文学は、当時の一葉の解釈に従えば、先ず恒産を得て常のこころを身につけたもの