Japanische Klassiker mit Furigana
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おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
Lesen Sie 婦系図 (おんなけいず) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.760 Zeichen · 343 Bildschirme
馬鹿だから、己が不便を掛けて置きゃ、増長して、酒井は芸者の情婦を難有がってると思うんだろう。高慢に口なんぞ突出しやがって、俯向いておれ。」
はっと首垂れたが、目に涙一杯。
「そんな、貴郎、難有がってるなんのッて、」
「難有くないものを、なぜ俺の大事な弟子に蔦吉を取持ったんだい!」
主税は手を支いて摺って出た。
「先、先生、姉さんは、何にも御存じじゃございません、それは、お目違いでございまして、」
と大呼吸を胸で吐くと、
「黙れ! 生れてから、俺、目違いをしたのは、お前達二人ばかりだ。」
四十二
「お言葉を反しますようでございますが、」
主税は小芳の自分に対する情が仇になりそうなので、あるにもあられず据身になって、
「誰がそういうことをお耳に入れましたか存じませんが、芸者が内に居りますなんてとんだ事でございます。やっぱり、あの坂田の奴が、怪しかりません事を。私は覚悟がございます、彼奴に対しましては、」と目の血走るまで意気込んだが、後暗い身の明は、ちっとも立つのではなかった。
「覚悟がある、何の覚悟だ。己に申訳が無くって、首を縊る覚悟か。」
「いえ、坂田の畜生、根もない事を、」