Japanische Klassiker mit Furigana
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おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
Lesen Sie 婦系図 (おんなけいず) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.760 Zeichen · 343 Bildschirme
三下め、先生の目を盗んでも、お前なんぞのは、たかだか駈出しの(タッシェン、ディープ)だ。」
これは、(攫徒)と云う事だそうである。主税は折れるように手をハッと支いた。
「恐入ったか、どうだ。」
「ですが、全く、その、そんな事は……」
「無い?」
「…………」
「芸者は内に居ないと云うのか。」
「はい。」
霹靂のごとく、
「帰れ!」
小芳が思わず肩を窘める。
「早瀬さん、私、私じゃ、」
と声が消えて、小芳は紋着の袖そのまま、眉も残さず面を蔽う。
「いや、愛想の尽きた蛆虫め、往生際の悪い丁稚だ。そんな、しみったれた奴は盗賊だって風上にも置きやしない、酒井の前は恐れ多いよ、帰れ!
これ、姦通にも事情はある、親不孝でも理窟を云う。前座のような情実でもあって、一旦内へ入れたものなら、猫の児の始末をするにも、鰹節はつきものだ。談を附けて、手を切らして、綺麗に捌いてやろうと思って、お前の許へ行くつもりで、百と、二百は、懐中に心得て出て来たんだ。
この段になっても、まだ、ああ、心得違いをいたしました。先生よしなに、とは言い得ないで、秘し隠しをする料簡じゃ、汝が家を野天にして、婦とさかっていたいのだろう。