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Japanische Klassiker mit Furigana

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おんなけいず

婦系図

泉 鏡花

Lesen Sie 婦系図 (おんなけいず) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.760 Zeichen · 343 Bildschirme

Aozora Bunko

そのかわり、新しく福井県の顕官が加わるのである……

さて母屋の方は、葉越に映る燈にも景気づいて、小さいのが弄ぶ花火の音、松の梢に富士より高く流星も上ったが、今は静になった。

壇の下から音もなく、形の白い脊の高いものが、ぬいと廊下へ出た、と思うと、看護婦二人は驚いて退った。

来たのは院長、医学士河野理順である。

ホワイト襯衣に、縞の粗い慢な筒服、上靴を穿いたが、ビイルを呷ったらしい。充血した顔の、額に顱割のある、髯の薄い人物で、ギラリと輝く黄金縁の目金越に、看護婦等を睨め着けながら、

「君たちは……」

と云うた眼が、目金越に血走った。

「道子に附いているんじゃないか。」

「は、」と一人が頭を下げる。

「どうしたか。」

「は、早瀬さんの室を、お見舞になります時は、いつも私どもはお附き申しませんでございます。」と爽な声で答えた。

「なぜかい。」

「奥様がおっしゃいます。御本宅の英吉様の御朋友ですから、看護婦なぞを連れては豪そうに見えて、容体ぶるようで気恥かしいから、とおっしゃって、お連れなさいませんので、は……」と云う。

「いつもそうか。」

と尋ねた時、衣兜に両手を突込んで、肩を揺った。