Japanische Klassiker mit Furigana
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よめとりむことり
嫁取婿取
佐々木 邦
Lesen Sie 嫁取婿取 (よめとりむことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.654 Zeichen · 175 Bildschirme
と挨拶をしているところへ、
「やあ、珍らしいね」
と主人公の斎藤さんが現われた。
「お暑いところお変りはございませんか?」
「お蔭で皆元気です」
「御無沙汰申上げました」
「私こそ。皆さん御丈夫でしょうね?」
「はあ。お蔭さまで」
「さあ。何うぞお平らに」
「はあ」
「洋服は窮屈です。崩し給え。私も失敬します」
「はあ」
「さあ。御遠慮なく」
「はあ」
と俊一君は心持ち崩した。遠慮もあるが、切っかけを考えていたのだった。
「暫くお目にかゝりませんでしたね」
「はあ」
「私もお宅へは正月伺ったきりです」
「然うでございましたか」
「君のお父さんも出不精だね。さあ、去年の秋でしたろう、お見えになったのは」
「会社で始終御一緒だからでしょう」
「それは然うですけれど」
「お噂丈けは時折承っています」
「お互にこれで宜いんです。私が度々お宅へ呼びつけられるようになっちゃ大変です」
「何故でございますか?」
「春子さんと長船君の仲人をしていますからね。兎角世間に事勿れです」
「ハッハヽヽ」
「相変らず御円満でしょうな?」
「はあ。お蔭さまで」
「あれは成功でした」
と斎藤さんは得意だった。俊一君は好機逸すべからずと思って身構えをしたが、斎藤さんは直ぐに、