Japanische Klassiker mit Furigana
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よめとりむことり
嫁取婿取
佐々木 邦
Lesen Sie 嫁取婿取 (よめとりむことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.654 Zeichen · 175 Bildschirme
「帝大と限りますと範囲が狭くなりませんこと?」
「それは仕方がないさ。優秀な階級は何うせ広くはない」
「広く探す方が宜かないでしょうか? 商人でも大きくやっているところなら結構でございますよ」
「必ずしも官吏や会社員とは限らないが、俺も帝大だし、俊一も帝大だからね」
「他の条件さえ揃っていれば、私立でも我慢致しましょうよ」
「いや、帝大の好いところが矢っ張り間違なくて安心だよ」
「それは又その時の御相談に致しますわ」
「同じ秀才でも私立と官立は違う。末の見込は何うしても帝大出だよ」
と山下さんは一向帝大栄えもしていないのに、無暗と愛校心が強い。斯ういうのがあるから、学校も持って行く。
門戸を開放すると間もなく衣笠さんが同時に二口持ち込んだ。しかし一つは私立出だった。もう一つは帝大出で可なりの秀才らしかったが、両親が揃っている上に、旧藩主から学資を借りて勉強したので十年間弁済の責務があった。
「何方か何うです?」
「迚も問題になりませんな」
「それじゃ今度は帝大出の無疵ものを持って参りましょう」
と衣笠さんは品物扱いだった。
「彼奴はいけないよ。もう相手になるな」
と山下さんは細君に命じた。