Japanische Klassiker mit Furigana
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ねたみのはなし
嫉みの話
折口 信夫
Lesen Sie 嫉みの話 (ねたみのはなし) von 折口 信夫 (おりくちしのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.960 Zeichen · 10 Bildschirme
その頃は、神のために夫から去るのだと考えている。平安朝では、去る方法として尼になるが、その以前は、神の要求のためだとしている。
わが国の文学史に現われる女は、上の階級の者か、神に仕えている女に限られている。そういう女は、神に仕えるか、または、神のものであった。だいたい、この推測は外れておらぬと思う。一時、人間の夫をもっていて、また神の所有に帰る。普通の人は、前後は神のもので、中だけが人間のものと考えられる。だから、早く神のものに帰らねばならぬ。それで、夫婦関係のつづいてゆく年限は非常に短かった。
すると、どうしても代わりの女がなければならぬことになる。神事ですべて解釈できるように、個人は考えられず、族人として考えねばならぬ。妻と言うてもかならず一群の妻である。垂仁天皇の皇后が亡くなられるとき、あとの皇后を推薦される。「汝の堅めたるみづのをひもは誰かも解かむ」という天皇の仰せに答えられるのであるが、これは神事である。ところが、自分とすっかり系統の違う丹波の国の道主の娘が、これをするだろうと言われた。それで、道主の娘五人を召された。記と紀とでは違うが、五人のうち二人は、嫌われて国へ帰る途中、自殺した。