Japanische Klassiker mit Furigana
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こどものじぶんのはなし
子供の時分の話
小川 未明
Lesen Sie 子供の時分の話 (こどものじぶんのはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.307 Zeichen · 11 Bildschirme
すると、それは、いつものおじいさんじゃありませんでした。私は、このはじめて見るおじいさんを不思議に思いました。おじいさんは、こっちを向いて、にっこり笑っていました。そして、私がだんだん不思議に思いながら近づくと手招ぎをしました。そのおじいさんの顔は、白くて目が光っていました。私は、このおじいさんが、いつものおじいさんと異って、愛嬌があるのにもかかわらず、なんとなく気味悪く思いました。
「さあ、おいでよ、おいでよ。」と、おじいさんはいいました。私は、自分一人だけで、ほかに友だちがなかったから、あまり屋台には近寄らずに、離れてぼんやりと立っていますと、
「ここまでくると、おもしろいからくりを見せてやる。さあさあ早くおいで、一人のうちはお銭をとらない。さあさあ、早くおいで。」と、おじいさんはいいました。
私は、からくりを見たさに、だんだんと近寄っていきました。
「さあ、その孔からのぞき。第一は姉と弟とが、母親をたずねて旅立つところ。さあさあのぞき。一人のうちはお銭を取らない。」
私は、屋台にかかっている箱の孔をのぞいてみました。すると、旅姿をした姉と、弟の二人が目に映ったのであります。