Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あんごこうだん

安吾巷談

坂口 安吾

Lesen Sie 安吾巷談 (あんごこうだん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.074 Zeichen · 19 Bildschirme

Aozora Bunko

こんなストリップは、とても春画に勝てない。春画の方は超現実的な構成が可能だからである。

春画を見るとき、どんな顔付をすべきか、というようなことは、どこの大学校でも教えてくれないだろうが、大人物ともなれば、悠揚せまらぬ春画の見方というような風致あふるゝ心構えがあるのかも知れない。しかし春画を見るに際して、悠々として雅趣に富んだ顔付をしてみたって、救われるものではないだろうね。だいたい、悠揚せまらぬ顔付をすることだけでも、たいへん顔に心を使っていることがわかる。

ストリップもそうで、たいへん顔に心を使う。顔に心を使わせるようでは、芸ではない。いくらか芸のうまい子、ニコニコした子、クルクル顔のうごく子などだと、顔に心を使わずに打ちとけることができるのである。見物人に大人物の心構えを思いださせるようでは、とてもダメだ。だいたい、拍手も、タメイキも起らぬ。いかなる物音も起らぬという劇場は、妖怪屋敷のたぐいにきまっているな。

私も商売であるから、日劇小劇場では、一番前のカブリツキというところへ陣どり、沈々としてハダカを睨んでいる。女の子のモモが私の鼻の先でブルン/\波うち、ふるえるのである。