Japanische Klassiker mit Furigana
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あんごこうだん
安吾巷談
Lesen Sie 安吾巷談 (あんごこうだん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.267 Zeichen · 27 Bildschirme
尚かつ世にいれられず、受難四年、閑古鳥がないたというのが愉快である。しかし、そうだろうな。東京から円タクをねぎって八百円かかる田ンボのマンナカの一軒屋へ、美姫二百人楚々と軽やかに踊らせた魂胆というものは、分るようでもあるし、全然分らないようでもある。よく考えると、分らんわ。
私たちは見物席のメーンテーブルにドッカと腰かけ、ビールをのみ、美女をにらんでいた。
私は従卒を三人つれていた。二人は志願兵であるが、一人は委託された教育補充兵で、ある人物にたのまれたのである。
「今日はちょッと難題をたのみますがな。今やわが社におきましては虫気のつかない困った人物がおりまして、ええッと、彼はなんと云ったッけな。ア、そうだ、君。編輯者は色々なものを見ておかなければならんぞよ。見るだけでタクサンだ。実行するに及ばん。実行の隣の線まで、よく見てこい。今夜はこの子をつれていって下さい」
「ムムム」
大胆不敵の巷談師も、この時こまッたのである。自分にできないことを、人に押しつけやがるよ。しかしウシロは見せられない。
「よろしい。しかし、心細いな。ほかに然るべき心ききたる同行者が必要だが、この社の年寄りは酔っ払うと分別に欠けるところがあり勇みに勇む悪癖もあって、全然荷物になるだけだ。