Japanische Klassiker mit Furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.411 Zeichen · 285 Bildschirme
「私も実に弱って了いました。今更、大旦那を呼ぶ訳にもいかず――」
「達雄さんが帰ると言って見たところで、誰も承知するものは無いでしょう。僕も実に気の毒な人だと思っています……ねえ、君、実際気の毒な……と言って、今ここで君等が生優しい心を出してみ給え、達雄さんの為にも成りませんやね」
「私も、まあそう思っています」
「よくよく達雄さんも窮って――病気にでも成るとかサ――そういう場合は格別ですが、下手なことは見合せた方が可いネ」
「大御新造がああいう方ですから、私も間に入って、どうしたものかと思いまして――」
「こう薬の手伝いでもして、子のことを考えて行くような、沈着いた心には成れないものですかねえ。その方が可いがナア」
「そういう気分に成ってくれると難有いんですけれど」
「姉さんにそう言ってくれ給え――もし達雄さんが窮って来たら、『窮るなら散々御窮りなさい……よく御考えなさい……是処は貴方の家じゃ有りません』ッて。もし真実に達雄さんの眼が覚めて、『乃公はワルかった』と言って詫びて来る日が有りましたら、その時は主人公の席を設けて、そこで始めて旦那を迎えたら可いでしょうッて――」