Japanische Klassiker mit Furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.411 Zeichen · 285 Bildschirme
たろう――あの時は、君、何とも言えない感じがしたネ」
「そうそう、一つ踏外すと皆な一緒にどうなるかと思うような……こりゃあウカウカしちゃあいられない、そう思って、私は上野の方へ独りで歩いて行きました」
水を打ったような深夜の道路、互に遠ざかりながら聞いた幽かな足音――未だそれは二人の眼にあり耳にあった。
女達が集って来た。親類の話が始まった。遠く満洲の方に居る実のことが出るにつけても、お種は夫の達雄を思出すらしかった。お俊の結婚も何時あるかなどと噂した後で、三吉は辞して行った。
お仙を残して置いて、お種は独りで弟の家族に逢いに行った。
三吉の家では、お雪が子供に着物を着更えさせるやら、茶道具を取り出すやらして、姉を待受けていた。気の置けない男の客と違い、殊に親類中一番年長のお種のことで、何となくお雪は改まった面持で迎えた。弟の家内の顔を見ると、お種は先ず亡くなったお房やお菊やお繁のことを言出した。
三吉は姉の側に坐って、「姉さん、御馴染の子供は一人も居なくなりました」
「そうサ――」とお種も考深く。
「種ちゃん、橋本の伯母さんに御辞儀をしないか」とお雪が呼んだ。