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Japanische Klassiker mit Furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.411 Zeichen · 285 Bildschirme

Aozora Bunko

どうしても大きな家に生れた人だネ。すこし他が難渋して来ると、なアに俺がどうかしてやるなんて――御先祖の口吻だ」

こう話し合って見ると、二人は森彦のことを言っていながら、それが自然と自分達のことに成って来るような気がした。旧家に生れたものでなければ無いような頽廃の気――それを二人は互に嗅ぎ合う心地もした。

「森彦さんから、僕に二百円ばかり造れと言うんサ」と三吉は以前の話に戻って、「それがネ。真実にあの人の為に成ることなら、どんなことをしても僕は造るサ。特にその為に一作するサ。どうも今日の状態じゃ、復た前と同じことに成りゃしないか……それに、僕だって、君、ヤリキレやしないよ……」

と言いかけて、暫時三吉は聞耳を立てた。階下では老人の咳払が聞える。

「名倉の阿爺さんなぞは、君、今に僕が共潰れに成るか成るかと思って、あの通り熟と黙って見てる……決して僕を助けようとはしない。実に、強い人だネ。僕もまた、痩我慢だ。仕事のことであの阿爺さんに助けられても、暮し向のことや何かで助けてくれと言ったことは無い。ああして、下手に助けないで、熟と黙って見てる――あそこはあの阿爺さんの面白いところさネ」