Japanische Klassiker mit Furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.411 Zeichen · 285 Bildschirme
その時、表の戸を開けて入って来る客の声がした。階下では皆なの話声が起った。
「ああ、※さんだ」
と三吉が正太の顔を見ながら言っているところへ、お雪はそれを告げに来た。三吉は正太に会釈して置いて、一寸階下へ降りた。
老人や母や勉は長火鉢の周囲に集っていた。三吉は友達に話し掛けるような調子で、勉に話し掛けた。
「へえ、今度も商用の方ですか」
「ええ、毎年一度や二度は出て来なけりゃ成りません」と勉は商人らしい調子で言った。「時に小泉さん、※の兄さんから御言伝がありましたが、貴方の御宅でも女中が御入用だそうですから――近いうちに一人連れて御出掛に成るそうです」
「そうですか、そいつは難有い。名倉の兄さんもどうしてますかネ。相変らず御店の方ですかネ」
「大将も多忙しがっています」
こんな調子で、三吉は打解けて話した。彼はお雪を傍へ呼んで、勉を款待させて、復た正太の居る方へ上って行った。
「ええ、福ちゃんの旦那さんです。彼方の方の人達は大阪の商人に近いネ。皆な遣方がハゲしい」
と三吉は正太の前に復って言った。
未だ正太は思わしい仕事も無く、ブラブラしていた。骨を折って口を見つけに飛び歩こうともしていなかった。