Japanische Klassiker mit Furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.411 Zeichen · 285 Bildschirme
二
「私より三つ年少です」
「むむ、未だ御若い。これから働き盛りというところだ。御気質はどんな方ですか――そこも伺って置きたい」
「そうですナア。ああして今では浪人していますが、一体華美なことの好きな方です」
「それでなくッちゃ不可――相場師にでも成ろうという者は、人間が派手でなくちゃ駄目です。では、私の許まで簡単な履歴書をよこして下さい。宜しい。一つ心当りを問合せてみましょう」
女教師の旦那は引受けてくれた。
甥のことを頼んで置いて、自分の家へ引返してから、三吉は不取敢正太へ宛てて書いた。その時は姪のお延と二人ぎりであった。
「叔母さん達も、最早余程行ったわなアし」とお延は、叔父の傍へ来て、旅の人達の噂をした。
「こんな機会でもなければ、叔母さんだって置いて行かれるもんじゃない――今度出掛けたのは、叔母さんの為にも好い」
こう三吉は姪に言い聞かせた。彼は、自分でも、何卒して子を失った悲哀を忘れたいと思った。
二
諸方の学校が夏休に成る頃、お俊は叔父の家を指して急いで来た。妹のお鶴も姉に随いて来た。叔父が家の向側には、農家の垣根のところに、高く枝を垂れた百日紅の樹があった。