Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いえ
家
島崎 藤村
Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.748 Zeichen · 254 Bildschirme
鳥が無心で何の苦痛も知らずに歌うというようには、いかないものかしら……」と記者が言った。
「鳥だって、み給え、対手を呼ぶんだと言うじゃないか。人間でも、好い声の出る者が好い配偶を得るという訳なんだろう……ところが人間の頭数が増えて来たから、繁殖ということばかりが仕事で無くなって来たサ――だから、自分の好きな熱を吹いて、暮しても、生きていられるのが今の世の中サ」
「何だか僕等の生涯は夢らしくて困る」
「いずくんぞ知らん、日本国中の人の生涯は皆な夢ならんとはだ」
三吉は黙って、この二人の客の話を聞いていた。その時記者は沈んだ、痛ましそうな眼付をして、西の方を見た。西は目を外した。しばらく、客も主人も煙草ばかり燻していた。
お房が覗きに来た。
「房ちゃん、被入っしゃい」
と西が見つけて呼んだ。お房は恥かしそうに、母のかげに隠れた。やがて母に連れられて、菓子皿の中にある物を貰いに来た。
「お客様にキマリが悪いと見えて、母さんの後であんがとうしてます」と言ってお雪は笑った。
西は二度も三度も懐中時計を取出して眺めた。
「君は何時まで居られるんだい。なんなら泊って行っても可いじゃないか」