Japanische Klassiker mit Furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.748 Zeichen · 254 Bildschirme
長いこと三吉はそこに佇立んでいた。
黄ばんだ日が映って来た。収穫を急がせるような小春の光は、植木屋の屋根、機械場の白壁をかすめ、激しい霜の為に枯々に成った桑畠の間を通して、三吉の家の土壁を照した。家毎に大根を洗い、それを壁に掛けて乾すべき時が来た。毎年山家での習慣とは言いながら、こうして野菜を貯えたり漬物の用意をしたりする頃に成ると、復た長い冬籠の近づいたことを思わせる。
隣の叔母さんは裏庭にある大きな柿の樹の下へ莚を敷いて、ネンネコ半天を着た老婆さんと一緒に大根を乾す用意をしていた。未だ洗わずにある大根は山のように積重ねてあった。この勤勉な、労苦を労苦とも思わないような人達に励まされて、お雪も手拭を冠り、ウワッパリに細紐を巻付けて、下婢を助けながら働いた。時々隣の叔母さんは粗末な垣根のところへやって来て、お雪に声を掛けたり、お歯黒の光る口元に微笑を見せたりした。下婢は酷い荒れ性で、皸の切れた手を冷たい水の中へ突込んで、土のついた大根を洗った。
「地大根」と称えるは、堅く、短く、蕪を見るようで、荒寥とした土地でなければ産しないような野菜である。お雪はそれを白い「練馬」