Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いえ
家
島崎 藤村
Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.748 Zeichen · 254 Bildschirme
久し振で出て来た三吉は翌日一日宿に居て、親戚のものを待受けた。森彦は約束の時間を違えずやって来た。三吉はこの兄を二階の座敷へ案内した。そこに来ていたお雪の二番目の妹にあたるお愛にも逢わせた。
「名倉さんの?」と森彦は三吉の方を見て、「先に修業に来ていた娘はどうしたい」
「お福さんですか。あの人は卒業して帰りました。もう旦那さんが有ります」
「早いものだナ。若い人のズンズン成人るには魂消ちまう――兄貴の家の娘なぞも大きく成った――そう言えば、俺の許のやつも、来年あたりは東京の学校へ入れてやらなきゃ成るまいテ」
水色のリボンで髪を束ねた若々しいお愛の容子を眺めながら、森彦は国の方に居る自分の娘達のことを思出していた。
「お愛さん、貴方はもう御帰りなさい。保証人の方へ廻って、認印を貰って行ったら可いでしょう」
と三吉に言われた、お愛は娘らしく顔を紅めて、学校の方へ帰る仕度をした。
間もなく三吉は兄と二人ぎりに成った。森彦は夏羽織を脱いで、窓に近く胡坐をかいた。達雄や実の噂が始まった。
「いや、エライことに成って来た。四方八方に火が点いたから驚く」と森彦が言出した。