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Japanische Klassiker mit Furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.748 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

こうして僅かばかりの地所でも、実際自分で鍬を執って耕してみるということは、初めてである。不慣な三吉は直に疲れた。彼の手足は頭脳の中で考えたように動かなかった。時々彼はウンと腰を延ばして、土の着いた重い鍬に身体を持たせ凭けて、青い空気を呼吸した。

マブしい日が落ちて来た。三吉は眼鏡の上から頬冠りして、復た働き始めた。

「どうも、好く御精が出ます」

と声を掛けて、クスクス笑いながら垣根の外から覗いて通る人があった。学校の小使だ。この男の家では小作をして、小使の傍ら相応の年貢を納めている。いずれ三吉はこの男に相談して、畠の手伝いを頼もうと思った。野菜の種も分けて貰おうと思った。

翌日も、学校から帰ると直ぐ三吉は畠へ出た。

お雪は垣根と桑畠の間を通って、三吉の働いている処へ来た。書生も後から随いて来た。

「オイ、そんなところに立って見ていないで、ちと手伝いをしろ」と三吉が言た。

「御手伝いに来たんですよ」とお雪は笑った。

「お前達はその石塊を片付けナ」と三吉は言付けて、「子供のうちから働きつけた者でなくちゃ駄目だね――所詮この調子じゃ、俺も百姓には成れそうも無いナ」